
無呼吸症候群になるとされる5つの原因
無呼吸症候群とは、寝ている間に無呼吸状態になってしまう病気のことです。
この病気になると安眠ができないことで、疲れが十分に解消できずに、日中に強い眠気を感じることになります。
そうなると、仕事や勉強に集中できないばかりか、交通事故などを起こす危険性もあるため、命にかかわる病気と言えるでしょう。
どのようなタイプの人が無呼吸症候群になりやすいのか、その原因を見ていきましょう。
肥満
年齢とともに基礎代謝が低下し、太りやすくなるのは誰もが感じることです。
それが悪化して肥満傾向になると、のどの周辺にも脂肪がたまり、呼吸をするための気道を塞いでしまうことにつながります。
無呼吸症候群と生活習慣病には密接な関わりがあり、両方を併発してしまうことも少なくありません。
肥満は様々な病気の原因となりますので、まずは運動や食事療法などで、健康な体を手に入れることから始めると良いでしょう。
あごなどの骨格による原因
日本などのアジア人の多くは、あごの骨格が小さいという特徴があります。
骨格が小さいということは気道も狭くできており、少し太っただけでも気道を塞ぎ、無呼吸症候群の原因となる場合があります。
骨格を変えることはできませんので、生活習慣を見直し、あまり太らないようにする必要があります。
また、お酒を飲むといびきをかく人も多いと思いますが、アルコールによりのどの筋肉が緩み、気道を塞いでしまうので注意が必要です。
舌で気道を塞ぐ
舌や舌の付け根が大きい人や、アルコールの摂取などにより、舌の筋肉が緩んでいる場合には、無呼吸症候群の原因となることがあります。
舌が気道を塞ぎ、呼吸をしにくくしてしまうのです。口を大きく開けて舌を出した時に、口蓋垂(のどちんこ)が見えない場合には、上気道が狭いか、舌が大きい可能性があります。
このタイプの人が、必ずしも無呼吸症候群になるとは限りませんが、少し太っただけでも気道を塞ぐ可能性は高くなります。
鼻の構造による原因
鼻の骨格が歪んでいると、酸素の通り道が塞がれてしまいますので、無呼吸症候群の原因になると考えられます。
また、花粉症やアレルギー性鼻炎などで鼻の通りが悪くなると、呼吸が苦しくなりますので、これも原因の1つです。
鼻を広げるテープや枕の高さなどを調節して、改善することが必要です。また、仰向けよりも横向きで寝る方が、呼吸がしやすくなります。
呼吸中枢の異常
無呼吸症候群の原因としては、わずか数パーセントではありますが、中枢神経の異常により、呼吸がうまくできなる場合があります。
中枢神経に異常があると、呼吸をするという指令が脳に正常に伝達できなくなり、無呼吸状態におちいります。
これに加えて、心疾患などにより心臓の機能が低下すると、中枢型の無呼吸になるケースが多くなります。
この場合には肥満体型は全く関係がなく、鎮痛用処方薬などによる治療が必要となります。
最後に
無呼吸症候群は、脳に酸素が行き渡らずに、睡眠を妨げるだけでなく、脳の機能を低下させてしまう恐れもある重篤な病気です。
ほとんどの原因は、何らかの要素によって気道を塞いでしまう閉塞性睡眠時無呼吸であることが多いです。
この場合は、日々の生活習慣などによって改善が可能ですので、無呼吸を引き起こす原因を取りのぞく努力が必要と言えるでしょう。