
LD(学習障害)と診断される基準とチェックポイント
子供の能力の発達が遅いと感じる場合には、いくつかの可能性が考えられます。知的障害、自閉症、学習障害などが挙げられます。
基本的な知能に発達障害がないので、なかなか気づくのが困難ではありますが、周りのサポートが必要になりますので、LDと診断される基準とチェックポイントを知っておくと良いでしょう。
LDと診断される基準
子供に学習障害がみられる場合、知的障害だと簡単に決めつけるのは危険と言えるでしょう。医学的な根拠から正しく診断し、適切な治療や改善策を見つけることが必要です。
LDの場合、中枢神経系に障害があるケースが多く、頭部の画像診断をすることがあります。また視覚的な認識能力を確認したり、聞こえることに関する認識能力から判断することがあります。
書く、聞く、話す、計算する、読むなどの能力のうち、どこに障害があるのかを判断することから始まります。また心理学的な検査も踏まえながら、小児神経科の医師と診断を進めていきます。
LDのチェックポイント
やればできるという安易な言葉を投げかけることで、できない自分を思い知ると、余計に進歩が遅れる場合もあります。
子供の成績が上がらないことで、親が叱ったり、イライラしたりすると、子供は委縮してしまいます。
自分の居場所がないと追いつめられると、うつ病などの精神疾患を併発することもありますので、慎重な対応が求められます。
- 文字や文章の意味を理解しながら読むことができない
- 文章のあらすじを理解することができない
- 文字を読んで理解することはできるが、書き写すことができない
- 文字が反転したり、自分の文字を読むことができない
- 数列の規則性などを理解することができない
- 繰り上がり計算や文章問題を解くことができない
- 左右の位置や昨日などの日時の認識ができない
- 言葉を正しく発音することができない
- わかりやすく伝えることができない
以上がLDであるかどうかチェックポイントであり、診断基準でもあります。当てはまることがあれば、医師の診断を受け、適切な治療を行う必要があります。
子供がLDだと気づいたら
学校の先生の中にも、LDという学習障害を正しく理解していない人が多いのも事実です。知的障害ではないけれど、学習能力が低く、心ない友達や大人たちの言葉に傷つくことがあるかもしれません。
学習障害のある子供は、ある一定の分野に対しての能力が著しく低く、他の分野に関しては得意とすることも多いので、得意なことを伸ばしてあげるのも1つの方法です。
人間は誰でも、もちろん大人でも、できないことばかりやっているとモチベーションが下がりますし、自分に自信がもてなくなり、精神的に追いつめられることもあります。
まずは自身をつけてあげることも考えながら、苦手な分野をゆっくりと伸ばしてあげることが必要です。
最後に
学習障害というと、劣等感ばかりが際立ちますが、愛情を持ってじっくりと歩みを進めていくことが必要です。
LDの子供は、怠けているわけでも、やる気がないわけでもありませんので、理解できるまで根気強く付き合ってあげることが大切です。
自分の子供なのですから、イライラせずに接してあげることで、苦手なことも頑張ろうという意欲が湧いてくるものです。
特に子供の頃は、親に褒められることをすごく喜びますので、できないこととできることのバランスを考えながらやらせることも必要です。