
ASD、LD、ADHDの違いをわかりやすく整理しました
ASD、LD、ADHDという病気や症状をご存知ですか?これらは発達障害と呼ばれる生まれつきの脳の障害のことです。
子供のうちに親に気づいてもらえれば、早めに診断と治療ができますが、現在、大人になってから発覚するケースも非常に増えています。
もし社会生活に違和感を感じたら、一度専門医を受診してみると良いでしょう。
とは言え専門医が意外と少なく、予約が中々取れない状況もありますので、まずは理解を深めることから始めましょう。
ASD(自閉症・アスペルガー症候群)
自閉症とは言葉の発達の遅れや、コミュニケーションが困難であったり、特定のものに興味が浅かったり、異常なこだわりがあったりする障害です。
またアスペルガー症候群とは、自閉症の一種ですが、言葉の発達の遅れを伴わない症状を言います。そのため、大人になるまで気づかないケースが多いのです。
これらを総称してASDと呼び、他の発達障害との症状が似ている部分もあるため、診断が困難であるという特徴があります。
LD(学習障害)
学習障害も発達障害の1つで、知的障害はないものの、聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する能力のうち、どれか1つまたは、複数の能力の習得が困難な場合、LDと診断されます。
幼いうちは気づかないことも多く、小学校に入学後、知識の習得や道徳的ルールに関して疑問を抱くケースが多いです。
LDの場合、目や耳から入る情報を正確に認識することが困難であることが、1つの特徴と言えます。向きや長さの違いがわからなかったり、音の発信源や音の区別が難しいことがあります。
ADHD(注意欠如・多動性障害)
発達障害の1つで、不注意、多動性、衝動性に特徴的な障害が見られます。
原因はわかっていませんが、薬での治療も可能です。集中できずに注意が散漫になったり、落ち着きがなくそわそわとしていたり、せっかちで待つことができず、人の行動を邪魔することもあります。
とくにこの発達障害に関しては、大人になってから判明する人も多く、片付けられない主婦や仕事を最後までやり遂げることができない社会人などに見られます。
そのため病気と気づかないまま自分に自信が持てずに、うつ病などを併発することも多いのが特徴です。
発達障害に気づいたら
自分や子供の発達障害に気づいたら、まずは専門医や支援センターなどで相談することをおすすめします。
いきなり専門医を受診することは難しいこともあるので、日本全国にある発達障害に関する支援センターの窓口にお問い合わせください。
何から始めれば良いかわからない場合にも、相談にのってくれることでしょう。子供と大人では受診する診療科が異なることもあります。
主に子供は小児科、大人は精神科や心療内科を受診して、専門医への紹介状を書いてもらうこともできます。
最後に
発達障害は、知的障害とは異なり、見た目にはわからないことも多いので、親でも気づかないことがあります。
子育てをしていて、何らかの違和感を感じたり、社会生活で生きにくさなどを感じたら、発達障害の可能性が高いので、まずはお近くの診療所で相談するようにしましょう。
一人で抱えていても、何の解決にもなりませんので、早めの診断と治療が必要です。その際には、できるだけ詳しい症状を書いて持っていくと、受診するときに説明がスムーズです。