
ADHD(注意欠如・多動性障害)と診断される基準とチェックポイント
子供の頃から落ち着きがないと言われてきた、忘れ物が多く、物を失くすこともあるという人は意外と多いのではないでしょうか。
これはADHDと言って、注意欠如・多動性障害と呼ばれる病気です。気が散りやすい、衝動的な行動が多いなど、様々な特徴があります。
子供のときにADHDだった人が、大人になってもその症状が残っている場合もあります。診断の基準とチェックポイントを確認して、まずは自己診断をしてみましょう。
ADHDと診断される基準
子供の場合は落ち着きがなく先生に注意をされたり、改善が見られないので努力が足りないと言われることも多いでしょう。
そのような誤解を受けると、劣等感を持ったり、癇癪を起すこともあります。友達からいじめられたり孤立することで、情緒不安定になってしまうこともあるでしょう。
次のような特徴があります。
- 授業中に出歩いたり、おしゃべりがやめられない
- 上履きや消しゴムをすぐに失くし、物の管理ができない
- ボーっとして人の話を聞いていない
- 待つことができず割り込みをする
大人の場合も似た様な症状ですが、大人になるにつれて理性がはたらき、制御できることもあります。しかしひどい苦痛を感じている事も少なくありません。
次のような特徴があります。
- 貧乏ゆすりをする
- 衝動買いをする
- ケアレスミスが多い
- 約束を守れない
- 片付けができない
ADHDの特徴を見ると、クラスメイトで同じような子がいましたし、職場でもたまにみかけることがあるでしょう。
自分に思い当たるふしがある人ももちろんいるはずです。まずは自覚することが大切ですので、自覚した後で改善の道を探っていきましょう。
ADHDのチェックポイント
- 登校前に速やかに身支度を整えられるか
- 友達がいて学校が楽しいか
- 家族と言い争いをすることはないか
- 落ち着いて食事ができるか
- 問題なく宿題ができるか
- 学校での出来事を伝えられるか
以上が、子供における大まかなチェックポイントになります。YESの数が多ければ、ADHDの可能性が低いでしょう。
- 詰めが甘くて終わらなかった仕事があるか
- 作業順序などの計画を立てることができるか
- 約束や用事を忘れたことがあるか
- じっくり考えて時間のかかる課題や仕事を後回しにすることがあるか
- 長時間じっとしていると、手足をせわしなく動かすことがあるか
- 何かをせずにはいられず、いきなり行動を起こすことがあるか
以上が、大人における大まかなチェックポイントになります。NOの数が多ければ、ADHDの可能性が低いでしょう。
最後に
ADHDの特徴やチェックポイントを確認して、子供や家族、自分がADHDであるかどうかを判断してみましょう。
ADHDの特徴的な行動は、多くの場合コントロールができますので、訓練をすることで改善できるでしょう。
子供の場合は、親が気づいてあげることにも限界があるかもしれませんので、先生に話を聞いたり、通信簿のコメント欄を注意深く確認すると良いでしょう。
大人の場合には、社会的に支障をきたし、死活問題になりかねませんので、症状に気づいたら早めに改善する努力が必要です。
誰かに指摘されて心当たりがある人や仕事がうまくいかないと感じた時には、一度立ち止まって振り返ってみると良いでしょう。