
これって黄疸?ビリルビンの数値と治療方法
黄疸とは、血液中のビリルビンの数値が高くなることで発症します。これは、血液中のビリルビンを肝臓で処理しきれなくなることが原因です。
肝臓での処理能力が未熟な新生児に起こりやすい症状ですが、大人でも肝臓に異変があったり、それ以外の原因でも起こる可能性があります。
黄疸を疑うべきビリルビンの数値とその治療方法を見ていきましょう。
黄疸の原因
肝臓に炎症や損傷があると、ビリルビンを排出する機能が弱くなり、血液中に残るようになります。
そしてビリルビンの数値が高くなるのです。また、胆汁を運ぶ胆管が詰まったり、赤血球が過剰に分解されることも原因となり得ます。
人参やカボチャなどの野菜を過剰に食べると、皮膚が黄色くなる場合がありますが、これは黄疸ではありませんのでご安心ください。
判断基準としては、この場合に白眼の部分が黄色くなることはありません。
黄疸の症状
白眼の部分や皮膚が黄色くなります。尿の色も濃くなり、かゆみが現れることもあります。
その他の症状は急性肝炎で見られる症状で、食欲不振や嘔吐、吐き気や発熱などが起こります。
まずは皮膚などが黄色くなるなどの自覚症状が現れたら、すみやかに受診するようにしましょう。
ビリルビンの数値を測れば、すぐに黄疸なのかがわかります。
ビリルビンの数値
通常、健康診断や人間ドックのときに、血液検査や尿検査でビリルビンの数値を計測しています。この数値が高いと、肝機能が低下しているとみなされ、精密検査が必要であると医師に告げられることでしょう。
ビリルビンは肝臓で処理される前の間接型ビリルビン値と、肝臓で処理された後の直接型ビリルビン値があり、両方あわせて総ビリルビン値と言います。
ビリルビンの正常値は、直接型ビリルビン値が0~0.2mg/dl(デシリットル)、間接型ビリルビン値が0.2~1.0mg/dl、総ビリルビン値が0.2~1.2mg/dlです。
直接型ビリルビン値が高い場合には、肝機能の低下が疑われ、間接型ビリルビン値が高い場合には、肝臓以外の原因が考えられます。早急に受診するようにしましょう。
ビリルビン値が高い場合の治療方法
原因を特定するための検査の後、治療が始まります。肝機能の低下が原因の場合には黄疸が現れますので、自覚症状があれば早めに医師の診断を受けましょう。
自己管理でできることは、なるべく肝臓を休めて、肝臓に良いサプリなどを飲むと良いでしょう。病院の治療と合わせて行うと効果的です。
急性肝炎のときには、抗生物質を点滴することで完治できます。胆管に結石が詰まっている場合には、結石を取りのぞく内視鏡手術をします。
最後に
黄疸は新生児黄疸といって、赤ちゃんが発症することが多いです。
赤ちゃんの黄疸の場合には、自然と消えていくものなので想定範囲内ならば心配はそれほど必要ありませんが、大人が黄疸を発症した場合には、注意が必要です。
なぜなら、体の機能が正常に働いているはずなのに、何らかの原因で異常をきたしているサインだからです。
黄疸ができた時には、すみやかに病院で医師の診断を受けましょう。