
膝の内側が痛む「鵞足炎」の原因と症状
膝の内側から下にかけて痛む場合には、鵞足炎(がそくえん)が疑われます。
膝の内側に痛みがあり、医師から告げられた原因は、「スポーツなどによる使いすぎ」であることがほとんどです。
もちろんそれも一つの原因ではありますが、他にも様々な要因が絡んでいると考えられます。そんな鵞足炎の原因と症状を見ていきましょう。
鵞足炎の主な症状
膝下の内側を指で押した時に痛みが生じたり、腫れている場合には、鵞足炎の疑いが強いと考えられます。
X脚やO脚の人もなりやすいと言われていて、膝を限界まで伸ばした時に痛みを感じることが多いです。特に階段の上り下りの時に痛みを伴うケースが多いようです。
また、床に座った状態で開脚し、前屈するストレッチを行う際に、太ももの裏側の筋肉を伸ばすことで、膝の内側に痛みを感じる場合もあります。
ひどくなると、膝を動かしていない時でも痛みを感じるようになり、日常生活に支障をきたすほどになります。
鵞足炎になる原因
筋肉につながる腱が集中している膝の内側を鵞足と言い、この部分に炎症が起こると痛みを生じます。これが鵞足炎です。
ランニングやサッカー、平泳ぎなどの運動により、鵞足炎が発症しやすくなると言われています。
急激な方向転換やX脚による膝への負担、力強く蹴り出す動作により、膝にかかる負担が大きくなり、鵞足炎を発症します。
また普段運動をしない人が、急激に始めると、鵞足炎になる可能性が高くなり、屈伸運動や階段の上り下りがつらくなります。
一度治っても再発する可能性があるので、改善できるまでは、負担をかけないように休むようにしたり、痛みを感じ始めたら無理をしないことも大切です。
鵞足炎の改善方法
鵞足炎は、過度なトレーニングが原因であることが多いので、休息をとりながら、うまく調整することが大切です。
人間の体は、休息することで痛みの元となっている損傷を修復することができます。
修復する暇がないほどトレーニングをし続けると、損傷はどんどん悪化して、自力では修復不可能になってしまうこともありますので注意が必要です。
また鵞足炎は、X脚やX脚気味の人がなりやすいという特徴があります。足首から下が内側に傾いていたり、膝下が内側に傾くことで膝の内側に負担がかかります。
トレーニングの際には、足が真っすぐ着地するように心がけて、立ち方、歩き方なども改善するようにしましょう。
鵞足炎は、改善してもまた再発を繰り返してしまう可能性がありますので、根本的に治すには、矯正するしか方法はありません。
鵞足炎の矯正方法
日本ではほとんど知られていませんが、欧米では医療器具として知名度の高いオルソティックを使うことで矯正することが可能です。
オルソティックとは、処方箋インソールのことで、外反母趾、腰痛、変形性膝関節症、猫背などの改善に役立ちます。靴屋やスポーツ店では購入することができない完全な医療器具です。
重心を正しく真っすぐに保つことで、膝や腰などへの負担軽減はもちろんのこと、スポーツをする上でのパフォーマンスも向上することができます。
なぜなら、正しい姿勢で体に無駄な負担がかからないので、効率的で最高のフォームでプレーすることができるのです。
最後に
鵞足炎は、足の専門医でもなかなか完全に治すことが難しいと言われている病気です。
休ませたり、マッサージをしても、すぐに再発してしまいますので、足の重心を矯正するしかありません。それほど体の軸は、健康を保つために重要な役割を果たしていると言えます。