
妊活に黄色信号?最近よく聞く子宮内膜症の症状、原因、治療、予防方法など
みなさんは子宮内膜症という病気をご存知ですか?病名に「子宮」という言葉がつくことからも、女性特有の病気であることは一瞬で分かります。
しかし、病気の名前は聞いたことがあっても、意外とこの病気の詳しいことまではあまり知られていないのが現状です。ということで今日は子宮内膜症について調べましたので紹介します。
1.どんな症状?
子宮内膜症とは、正確に言うと子宮そのものの疾患ではありません。
子宮は本来、赤ちゃんを育てていく体の器官です。そのため、女性は赤ちゃんが心地よく育つよう、子宮の内側にフカフカの絨毯のような膜を備えています。
排卵期に向けて、この子宮内膜が厚くなり、赤ちゃんを迎え入れようとする状態となります。
しかし、排卵期に赤ちゃんが出来なかった場合、この膜を体の中に蓄えておく必要が無くなるため、月に一度、体外へ排出します。これを月経(生理)と呼びます。
子宮内膜症はこの内膜が子宮以外の場所に出来てしまう病気です。子宮以外に出来た内膜が増殖・剥離を繰り返すことで下腹部にズキズキとした痛みを伴います。
また、子宮以外に内膜が増殖してしまうことからも、正常な妊娠がしにくくなる不妊の原因としても挙げられています。
2.いったい何が原因?
この疾患の原因に関してはまだ全ては解明されていないのが現状です。
ただ、よく言われる原因に、「子宮内膜移植説」というものがあります。
これは、月経時に体外へ排出されるべき内膜が何らかの原因で逆流を起こし、子宮以外の器官に付着してしまい、そこで内膜の増殖・剥離が始まってしまうというものです。
また、若い世代に子宮内膜症が多いことからも、月経の回数にも関係があるのではないかと最近では言われるようになっています。
3.代表的な治療方法は
治療方法の中で有名なものが、低用量ピルを使用した薬物療法です。
低用量ピルとは、避妊薬としても知られています。子宮内膜症は子宮以外にできた子宮内膜が厚くなり、それらが剥がれることによって痛みを伴うものです。
そのため、「子宮に妊娠したと思いこませ、月経を止める」という低用量ピルの効用を利用し、内膜の増殖・剥離のサイクルを抑え、症状の悪化を防ぐというものです。
しかし、一度きりの低用量ピルの服用で完治するということではなく、一度患った子宮内膜症を完治させるまでには長い時間を要し、その間は低用量ピルを服用しなければならないといったデメリットもあります。
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その他にも薬物療法には、男性ホルモンを多く含むディナゲストというホルモン剤を投与し、薬の効用で子宮内膜の病巣部を縮小させる療法や鎮痛剤を服用することで痛みのみを取り除く方法があります。
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そして、薬物療法でも病状が改善されない場合には手術療法を行い、子宮以外に出来た子宮内膜を取り除いていきます。手術療法においても、病状の程度によって内容が異なります。
手術療法を行うべき患者の方の中でも、病状が比較的軽い方に対しては子宮内膜症の病巣のみを取り除く「保存手術」が行われ、病状が重くなってしまった方に対しては子宮と卵巣を全摘出する「根治手術」が行われます。
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しかし、子宮内膜症は女性ホルモンが大きく影響する疾患であることから、手術を行った後も薬物療法を行わず放置してしまうと、再発を招いてしまう可能性が高い疾患とされています。
そのため、手術後も放置せず、引き続き薬物療法を続けていくことが効果的と言われています。
4.予防するためには
先述したとおり、子宮内膜症の原因は現在ではまだ全て解明はされていませんので、具体的な予防法といったものは存在しません。
しかし、バランスのとれた食生活を心掛け、きちんと睡眠時間を確保し、適度な運動をすることが予防として効果的だと言われています。
また、下腹部に月経時以外でも痛みを伴う場合であれば、すぐにお医者さんに診てもらい、早期発見が大切とされています。
早期発見をすることによって治療期間はもちろん、不妊になる確率も低くなります。
こちらに自宅で子宮内膜症の治療ができる方法もあります。
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