
ひどい生理痛に注意!子宮筋腫の可能性も
生理痛がひどいから婦人科を受診したら子宮筋腫でした…そんな人も少なくないんです。今回は子宮筋腫と生理痛についてまとめました。
■生理痛の原因って何?
生理の時には、子宮内膜と呼ばれる赤ちゃん用のベッドが作られます。受精・着床をしなかった場合はこのベッドはいらなくなるので、血液とともに体の外に出されます。
この時に起こる痛みが生理痛なのです。生理痛の原因は、4つあるといわれています。
プロスタグランジンと呼ばれる物質が出すぎること、子宮の出口が狭いこと、冷えがあって血液の循環が悪いこと、ストレスなどのホルモンバランスが崩れていることが挙げられます。
■じゃぁ、ひどい生理痛って何?
生理の直前、または生理の開始とともに日常生活に支障をきたすほど下腹部が痛かったり、吐き気や頭痛などが強く出現したりしていて治療が必要な場合は、ただの生理痛ではなく、月経困難症の可能性があります。
症状として最も多いのが腹痛で、人によっては薬を使っても耐えられなかったり、仕事や学校を休まなければならないほど辛かったりします。
■月経困難症って?
月経困難症は、機能性月経困難症と器質性月経困難症の2種類があります。
機能性月経困難症は病気などの原因となるものがなくても症状が起こる場合をいい、器質性月経困難症は子宮筋腫や子宮内膜症などが原因となって引き起こします。
機能性月経困難であれば鎮痛薬やピルを使用して治療を行いますが、器質性月経困難症であれば症状を引き起こしている病気を治療することが必要です。
■子宮筋腫ってなに?
子宮筋腫が発生したり大きくなったりするのには、エストロゲンと呼ばれるホルモンが関係しており、このホルモンの影響で子宮にできる良性のコブのことを子宮筋腫といいます。
無症状のことが多いため気づきにくい人も多いかもしれませんが、子宮筋腫は婦人科疾患のなかで最も多い病気で、生殖年齢の女性の4~5人に1人の割合で発生します。
大きさは、小さいものから大きいものまであり、発生する数も1個から10個以上できることもあり、個人差があります。
■子宮筋腫の症状は?
子宮筋腫の症状は、過多月経や月経困難症、不妊がおもなしょうじょうとして挙げられますが、子宮筋腫ができる部位や大きさなどによって症状は違ってきます。
子宮の内側のほうに筋腫ができるほど月経痛などの痛みは出やすくなってきまし、出血も起こりやすくなってきます。また、筋腫が大きくなればなるほど症状は強くなります。
なぜ、子宮の内側の方に子宮筋腫ができると症状が出やすくなってくるのか、それは子宮筋腫によって子宮の内膜が引き伸ばされたり、子宮の形がゆがんだりするからです。
子宮筋腫で月経困難症が起きている場合は、もしかしたら子宮内膜側に子宮筋腫があるのかもしれません。
最後に
ひどい生理痛の場合は、もしかしたら子宮筋腫などの婦人科疾患にかかっているかもしれません。
少しでも生理が重くなって来たり、出血量が多くなって来たり、生理周期がおかしかったりするようであれば、一度婦人科を受診することをお勧めします。
ただの生理痛ではなく、何か病気が隠されているかもしれません。