
子宮筋腫って不妊になりやすいって聞くけどどうなの?
子宮筋腫って不妊になるってことを知っていました?妊活をしているけどなかなか妊娠しない、もしかしたら子宮筋腫かもしれません。
ここでは、子宮筋腫と不妊の関係についてまとめました。
■不妊ってどういうこと?
通常では、結婚して性生活を行っている場合、1年で80%が妊娠して、2年で90%が妊娠しているといわれています。
不妊症とは、夫婦が妊娠を希望して一定期間性生活を行っているにも関わらず、妊娠しない場合を言います。
不妊は、女性側の因子のみではなく、男性側の因子によっても起こります。女性側因子としては、内分泌・排卵因子、卵管因子、子宮因子、頸管因子のいずれかが機能していないことで起こります。
男性側因子では、精子を作ってから射精するまでの過程で何らかの問題があります。
■子宮筋腫と不妊の関係
子宮筋腫と言う病気をご存知でしょうか?子宮筋腫は、子宮の筋肉の部分にできる良性の腫瘍です。女性の罹患率は高く、生殖年齢の4~5人に1人が子宮筋腫に罹患しているといわれています。
子宮筋腫を罹患している人の約半分は無症状なことが多いですが、主な症状としては、過多月経、月経困難症、不妊の3つが挙げられます。
この3つの他にも起こる症状がいろいろとあり、子宮筋腫では筋腫ができる部位や大きさで症状が変わってくるのです。
月経量に個人差があり、20~140mlが通常量といわれていますが、過多月経では140ml以上の出血量のものを言います。これが続くと徐々に貧血は進行します。
月経困難症とは、月経時に日常生活に支障をきたすほどの腹痛や頭痛などの症状が出て、治療が必要な場合を言います。
月経困難症には2タイプあり、原因疾患がないけれどもホルモンバランスの変化によって引き起こされる機能性月経困難症と、子宮などに原因となる疾患がある器質性月経困難症があります。
子宮筋腫は器質性月経困難症の原因となり、子宮筋腫自体の治療が必要となります。
■子宮筋腫ではどうして不妊になるのか
受精と着床が行われて、妊娠は成立します。着床はご存じの方も多いかと思いますが、受精卵が厚くなった子宮内膜にくっついて、さらに、その受精卵が埋まるまでの過程を言います。
子宮筋腫では、筋腫が存在することで受精卵の着床が邪魔されます。というのも、子宮ができることで、子宮内膜が引き伸ばされて薄くなったり、子宮が変形したりして着床しづらくなるからです。
子宮筋腫には部位によって3つに分類されるのですが、子宮の内膜部分にできるものを粘膜下筋腫、真ん中の筋肉の部分にできるものを筋層内筋腫、子宮の外側の膜の部分にできるものを漿膜下筋腫と言います。
外側の膜が障害されるよりは、子宮内膜側が障害される方が着床しづらいですよね。不妊や、不育症になる原因としては、粘膜下筋腫の場合が多いのです。
最後に
不妊は、様々な原因によって起こります。女性因子だけではなくて、男性側の因子に問題がある場合もあります。
しかし、薬や休息が必要なほど月経が重い場合は、もしかしたら子宮などに原因が隠されているかもしれません。不妊の状態が続くようであれば、一度病院を受診して検査をすることをお勧めします。
子宮筋腫であっても、治療法によっては妊娠可能な場合があるため、医師に相談するようにしましょう。