子宮筋腫の症状から自己診断できる4つのポイント
- 2015/7/1
- 女性特有の病気, 子宮, 特徴, 部位
- 子宮筋腫のチェックリスト

子宮筋腫の症状から自己診断できる4つのポイント
子宮筋腫は成人女性の罹患率が高い疾患です。
最近、月経の様子がおかしい、トイレが近かったり、便秘があったりする…もしかしたら子宮筋腫かもしれません。
ここでは、子宮筋腫の症状としこ診断できるポイントをお話しします。
子宮筋腫って?
子宮筋腫は、成熟女性の4~5人に1人にできる良性の腫瘍です。症状は子宮筋腫のできる部位によって違ってきます。
子宮筋腫は以下の3つのタイプに分類されます。
発生する割合が最も多い部位は筋層内筋腫と言い、子宮筋腫の約70%がこのタイプです。
これは、子宮の筋肉と筋肉の間にできる筋腫でいくつかできやすいのが特徴です。また、筋腫が大きくなることで子宮が変形するため、月経痛や過長月経を引き起こしやすいです。
次に多いのが、漿膜下筋腫で10~20%を占めます。これは、子宮漿膜と呼ばれる子宮の筋肉の外側の膜の部分にできる筋腫です。
無症状のことが多いですが、子宮周辺の他の臓器、例えば膀胱や腸を圧迫することで頻尿や便秘を起こすことがあります。また、筋腫の根元がよじれることで(茎捻転)、急性腹症を起こすこともあります。
最も少ない割合なのが粘膜下筋腫で、5~10%を占めます。粘膜下筋腫は子宮筋の一番内側の膜の部分に発生して、子宮内腔に向けて筋腫が大きくなります。
子宮が引き伸ばされるため、月経の変化や貧血などの症状が起こりやすいです。
子宮筋腫の自己診断方法
次に、子宮筋腫の自己診断方法をお話しします。もしあてはまる部分があったり、そうでなくとも少し気になる部分があったりするようであれば、婦人科を受診するようにしましょう。
①月経異常がある
月経が8日間以上続くことを過長月経、月経時の出血量が140ml以上のものを過多月経と呼びます。
この過長月経と過多月経は、子宮の形が変化したことで起こります。他にも、月経じゃないのに出血がある、月経の時にレバーのような血の塊がでるなどの血液の異常がある場合は、子宮筋腫の可能性があります。
また、月経痛があり、鎮痛薬が手放せなかったり、徐々に痛みが強くなっていたり、月経時以外でも下腹部痛や腰痛があったりする場合も、子宮筋腫の可能性があります。
過多月経の判断の目安としては、夜用のナプキンを使用する日中が3日以上る、普通のナプキンでは1枚で1時間もたないなどを目安にするとよいでしょう。
②貧血がある、または以前に比べて貧血気味
過長月経や過多月経が続くと、貧血になりやすいです。貧血の症状としては、疲れやすかったり、めまいや立ちくらみを起こしやすかったり、動悸や息切れが起きたりします。
血液を失うことで貧血になるため、貧血症状と併せて経血の量や月経の長さも確認するとよいでしょう。
③子宮周囲の臓器症状がある
子宮筋腫ができることで、尿管、膀胱、腰の神経、直腸が圧迫されます。圧迫によって、尿が出にくい、頻尿気味、残尿感がある、腰痛がある、便秘気味であるなどの症状があります。
子宮そのものの症状ではないため、わかりにくいかもしれませんが、以前と比べて変化があるか、確認してみましょう。
④避妊していないのに、なかなか妊娠しない
なかなか妊娠しないのは、子宮に異常がある可能性があります。そうでなくとも、他に婦人科疾患が隠れているかも知れません。
最後に
歳を経るにつれて、子宮筋腫ができる可能性が高くなっていきます。今は何ともなくても、今後子宮筋腫や他の婦人科疾患にかかる可能性があるため、今後比較できるように現在の状態を把握しておくとよいでしょう。
また、上記にあてはまったり、気になる症状があったりする場合は、婦人科の受診をお勧めします。