
仰向け?うつ伏せ?腰痛が悪化する寝方と改善する寝方
人の一生を80年と考えると、一体どれくらいの時間を眠って過ごしているのか考えたことはありますか?答えは20~25年です。
生まれてから成人するまでと同じ時間を睡眠に費やしているのです。そんな人生の大半を占める睡眠。その寝方で腰痛が良くなったり悪くなったりするのも、もっともな話です。
ひとくちに寝方といっても違いがあります。仰向け、うつぶせ、横向き。皆さんは夜、どんなに寝方で眠りますか?寝るときの姿勢で腰の負担も大きく変わってきます。
この3つの寝方の違いで腰の負担がどれだけ違うのか?その違いを解明していきましょう。
■仰向け
大の字で寝ると豪快で健康そうですが、この仰向け、実はあまり寝方としてオススメではありません。
仰向けで寝ると気道が狭くなり、いびきをかく原因の1つとなります。隣でいびきをかいて寝ているお父さんはいつも仰向けで寝ていませんか?
腰に関して言えば、仰向けで膝をまっすぐ伸ばした姿勢は腰に負担がかかります。膝の下に枕やタオルなどを置きましょう。軽く膝を曲げることで腰の負担も軽くなります。
ぎっくり腰の経験はあるでしょうか?このときにも仰向けで休む場合、膝の下に枕などを入れて休むと良いと言われています。
■うつ伏せ
うつ伏せ寝は安心感が得られ、ぐっすり眠れると一部に熱烈なファンがいます。その反面、首はいつも決まった向きになりがちのため、肩こりなどの原因ともなります。
問題の腰への負担ですが、実はこのうつ伏せ、最も腰に良くないとされる寝方です。これは背中が反りすぎてしまうためです。どうしてもうつ伏せが良い方は腰の下に枕やタオルなどを置き、背中の反りすぎを予防しましょう。
また、左右どちらかに軽く横向きになり、上になったほうの腕と足を曲げる「シムスの体位」をとると腰への負担も少なくなります。この「シムスの体位」は妊娠中の方の腰痛をやわらげる寝方としても推奨されています。

■横向き
胃もたれや腹痛があるときは右を下にして横向きに休むと良いといわれます。これは胃が左から右へとカーブしているため消化を助けてくれるからです。
腰への負担が最も少ない寝方は実はこの横向きです。背中を曲げ、腕と足を前に投げ出すような寝方が良いとされています。急な腰痛の時にも、横向きで腕と足を前に出したエビのような姿勢をとると楽になります。
ただし、いつも片側ばかりを下にして寝ると体のゆがみの原因となる場合があります。なるべく同じ向きでばかり寝ないよう注意しましょう。
余談ですが…
寝方だけでなくマットレスや布団も腰痛と深い関係があります。あまり硬いものでは体の形に沿わないため腰痛の原因になります。
硬いマットレスに比べてウォーターベットや体の形に合うマットレスを選ぶことで腰痛が和らぐ!という研究もあるくらいです。現在は様々なマットレス、布団が販売されていますので、実際に横になって試すことがオススメです。
睡眠は体だけでなく脳の休息としても、とても大切な時間です。マットレス、布団だけでなく枕も自分にあうものを選び、快適な睡眠を手に入れてください。