
腰痛の主な原因とそれぞれの症状とは?
現代人の3分の1は悩んでいる国民的疾患の腰痛。慢性的な腰痛の多くは、原因がわからないとされているのは知っていましたか?
今回は原因の分かっている腰痛の中で、最も多い脊椎の病気に的を絞り、その症状から原因を探っていきましょう。
体を前に倒すと腰が痛い
腰を押すと痛い!前屈が辛い…そんなあなたは「椎間板ヘルニア」の可能性があります。
椎間板ヘルニアと言う言葉自体はよく耳に出しますが、実際どんな病気かご存知ですか?椎間板は腰の骨を支える間の軟骨です。骨が動くときの衝撃を吸収する働きを持っています。
この軟骨の周りが裂け、中のゼラチン質が外に出てきてしまう状態。これが有名な「椎間板ヘルニア」です。
足に力が入らない、体が横に曲がるといった症状もあらわれます。ひどくなると麻痺なども起こりますが、全く症状が出ない人もいます。
体を後ろに倒すと腰が痛い
運動した後に腰が鈍く痛む!鉛の板を背負ったように苦しい…そんなあなたは「腰椎分離症」の可能性があります。
この腰椎分離症、子供の頃に野球やサッカーなど激しいスポーツを毎日行うことで腰椎が分離するために起こります。
日本人の4~6パーセントに見られ、スポーツ選手ではさらに30~40%に見られます。痛みを感じないことも多く、自分が脊椎分離症と知らずに一生を終えることも少なくありません。
この分離症がさらにすべり症になると腰や足の痛みは一層強くなります。

長時間歩くと腰が痛い
下り坂より上り坂のほうが楽!休み休みじゃないと歩けない…そんなあなたは「脊柱管狭窄症」の可能性があります。
脊椎の中にある長い管が狭くなる病気です。腰を少し曲げた姿勢のほうが楽なため、上り坂のほうが楽に感じられます。カートを押したり、杖をついたりすると痛みは和らぎます。
歩いている時の痛み、しびれが主にあり坐骨神経痛の原因でもあります。ひどくなると腰回りや足の痛みだけでなく、お小水の出が悪くなる、尿漏れをするといった腰以外の症状もあらわれます。
ヘルニアや年を重ねて脊椎の形が変形するとさらに痛みを生じます。
腰痛だけでなく手足もしびれる
手足にしびれがある、お箸がうまく使えない…そんなあなたは「後縦靭帯骨化症」の可能性があります。
聞き慣れない名前ですが、骨と骨をつなぐ靭帯が厚くなり骨のようになる病気です。日本人に多く中高年の約3%がかかっていると言われています。
病気があっても全く症状がないことがほとんどです。交通事故や転んだことで急に痛みやしびれが出てくることがあります。
症状が進むと手足の感覚が鈍くなったり、つまづいたりすることが多くなります。最悪の場合寝たきりになることもあります。早期発見が大切です。
まとめ
いかがでしたか?あてはまる症状があったでしょうか?もちろんこれらの病気にかかっていても症状が違う方、全く症状がない方も多くいます。
この記事にあげた原因以外にも、骨粗鬆症の方では骨折や骨にひびがはいることで腰痛を起こす方も多いです。腰痛の原因もひとつとは限りません。
長引く場合には他の疾患が隠れている場合もありますので、病院で相談することをおすすめします。