
手足のしびれは胸郭出口症候群!?その症状、治し方とは
棚の上の物をとろうとして腕をのばしたら「ビリビリッ!」となった経験はないですか?
その症状、『胸郭出口症候群』かもしれません。
腕に違和感があったら、無視してそのままにしてしびれや痛みが出る可能性があります。軽い症状のうちに早めにケアしていきましょう。
どんな症状?
特定の姿勢をとると、手、肩、腕に刺すような痛み、しびれ感、ビリビリ感などの感覚異常がおきます。
あわせて握力の低下がみられる場合もあり、その場合は手の甲の骨の間がへこみ、小指側の厚みがなくなり、細かい作業がむずかしくなります。
手をしばらくあげていると、腕が白っぽくなったり、血行不良で青紫色になります。脈拍が弱まったり、手が冷えたり、指先に潰瘍ができることもあります。
また、自律神経が影響をうけていると、脳などに異常がなくても、頭痛やめまい、耳なり、ふらつき感、後頭部から耳、口のあたりのしびれ感があります。
いったい何が原因?
鎖骨と肋骨のあいだには、神経や血管が何本もとおっています。特定の動きをすることで、それがギュッとはさまれ圧迫されるので痛みや血行不良がおこります。
うまれつきもった骨格にも原因がないともいえないのですが、患者さんの多くは、四十肩や五十肩をわずらっていたり、腕のつかいすぎ、職業性ジストニア(いわゆる「職業病」)をもっている場合があります。
また、過度のストレスや疲労、運動不足、あやまった対処法なども症状に影響をあたえています。
お医者さんでの治し方
根本的な治療法は、痛みの原因をなくすことです。なにより症状を悪化させる動作を禁止します。
そのうえで、現在でている痛みをおさえるために消炎鎮痛薬や筋弛緩薬、血流改善剤やビタミンB剤が処方されます。
ビタミンB群は「神経の司令塔」ともいえる脳のエネルギー源となるので、不足は神経痛などの原因となります。神経痛関係の薬には、かならずと言ってもよいほどふくまれる成分です。
また、腕の負担をすくなくするために、肩まわりの筋力をきたえる訓練がおこなわれることもあります。しばらくつづければ、鎖骨と肋骨のあいだがひろがってくるはずです。
わるい姿勢が原因の場合には、姿勢を矯正する装具をつかいます。
痛みがひどいのであれば「神経ブロック注射」で麻酔をかける必要があるかもしれません。より重症になれば手術が必要になってきますので、予防や早めの治療が大切です。
自分での治し方・予防するには
「腕を酷使しないこと」がなにより大事です。腕をあげたままでの作業や、重い物をもちあげたり、かついだりといった運動はさけましょう。
「ただしい姿勢」も首や肩の負担をかるくします、背骨が自然なカーブをえがくイメージです。作業中は1時間に1回は首や腕をまわしたりして体をうごかすよう心がけてください。
心身のストレスや緊張もこりをまねく原因です、ストールなどを利用して肩をひやさないようにし、ストレスをためないように心がけてください。
最後に
仕事や生活上でどうしても取らなければいけない姿勢ってあるかとおもいます。骨格的に胸郭出口症候群になりやすい方だっていると思います。
それらは自分ではどうすることもできませんが、自分で自分でまもることはできます。毎日のちょっとした心がけで、結果が全然ちがってくるはずですよ。