
心臓発作や神経障害、脳梗塞のもと!?早期治療がカギの解離性動脈瘤とは?
みなさんは解離性動脈瘤(かいりせいどうみゃくりゅう)という病気を聞いたことがありますか。
この病気は血管の病気で、放置すると血管が破裂して、最悪の場合死に至ることもある病気です。
また、その血管の近くの内臓を圧迫することで様々な症状を引き起こす、まさに万病の元になる病気です。
ここではそんな高齢者に多いとされる解離性動脈瘤について紹介します。
どんな症状?
血管にできた動脈瘤が、さまざまな症状をおこします。「動脈瘤がある」ということだけでは症状がでることはありませんが、それが大きく成長してくると、周囲の組織を圧迫するようになります。
声帯神経が圧迫されると、しわがれ声になったり、気管が圧迫されると呼吸困難になったり、あるいは食道が圧迫されると食べ物を飲みこむことが困難になったりします。
いよいよ破裂してしまうと、もうたいへんです。破裂した部位に尋常ではない痛み(しばしば「ひきさかれるような痛み」とか「ハンマーでなぐられるような痛み」と表現されます)を生じます。
大量の出血、失血でショック症状がおこることもあります。
また破裂で生じたカス(破片)が流されることにより、患部からはなれたところにも症状をおこることがあります。お腹の血管がつまれば腹痛を、足の血管がつまれば足の痛みをひきおこします。
心臓発作や神経障害、脳梗塞などの可能性もあるのです。
いったい何が原因?
動脈に「解離」がおこることが原因です。解離とは、三重構造をしている動脈の壁の一部に亀裂がはいり、層がはがれて血管が二股になることです。こうして、本来血液がながれていけないところにも、血液がながれます。
血管解離は、血管壁がかたくなることでおこります。先天性などの要因もありますが、主に考えられるのは加齢や生活習慣によるもので、したがって誰にでもおこりうる病気です。
お医者さんでの治し方
未然に発見されたものは、破裂しないようにケアすることが大切です。それには血圧を下げることが最も重要とされるため、薬(降圧剤)で血圧コントロールをします。
あるいは開胸手術で瘤(こぶ)を切除し、人工血管をいれる方法もあります。患部の位置やサイズによっては、「血管内治療」を選択することもあります。
血管をつたって患部に「ステント」とよばれる補強材を挿入するだけなので、開胸の必要がなく、短時間での治療が魅力です。どの方法が適しているかは病状や体質にもよりますので、医師とよくご相談ください。
予防するには
ある日突然おこるため、予防法は皆無だと思われがちですが、そもそもの原因は動脈硬化の場合がほとんどです。よって「動脈硬化の予防」がこの病気の予防といっていいでしょう。
動脈硬化の原因はいくつかありますが、中でも、高血圧、高脂血症、喫煙はとくに重大な要因です。また、これらが相互に影響しあい、状態をさらに悪化させることも知られています。
思い当たる方は、食生活をみなおし、生活習慣の改善につとめましょう。
最後に
年を重ねるごとに人としての幅が広くなる・・・、年を取るってすばらしいことですね。その豊かな知識や経験を若い世代に伝承していく責任も担っています、いつまでも元気でいたいですね。
同じだけの月日を過ごしてきたあなたのからだ、いたわってあげてみてはいかがでしょうか。