
子宮内膜症の炎症と癒着って?癒着前の早期治療が鍵!
子宮内膜症は、子宮内膜細胞が子宮の外に増殖した病気です。
よくできる部位は、卵巣や骨盤の腹膜の表面や、子宮と直腸の間にダグラス窩(ダグラスか)という部分がありますが、そのダグラス窩によくできます。
症状が長期にわたり、だんだん進行してくると、子宮内膜が増殖した部分の周囲で炎症が繰り返され、子宮に密接している組織同士が癒着を起こす事(ひっつくこと)があります。
子宮内膜症で起こる炎症と癒着はどういう関係なのでしょうか。
1)子宮内膜症になると炎症を起こすの?
女性の子宮には子宮内膜という赤ちゃんのためのベッドのようなものがあります。これは受精卵が着床しない場合、毎月生理の出血として膣から体の外に排出されます。
子宮内膜症になると、子宮の外に子宮内膜細胞が増殖しているため、生理の時にはがれ落ちた子宮内膜は膣から外に出る事ができません。
卵巣内やダグラス窩に子宮内膜細胞の増殖がおこっている場合は、はがれ落ちた子宮内膜がその場所にとどまるため、その子宮内膜によって、周辺の組織に炎症が起こります。
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2)子宮内膜症になると何が癒着するの?
子宮内膜症が卵巣、卵管やダグラス窩に進行していると、その周辺に炎症が起こります。
炎症が起こると自分の体を自然と治そうとする免疫系の働きで病変の部分に新しい細胞が盛り上がります。
お腹の中は子宮や膀胱、腸や卵巣などがところ狭しと同居しているので、炎症部分を治そうとする際に隣同士がくっついてしまい癒着が起こるのです。
どこの部分に子宮内膜細胞が増殖しているかにもよるのですが、子宮と直腸が癒着したり、卵巣と腸が癒着したりします。
3)子宮内膜症で癒着があるとどうなるの?
子宮内膜症で骨盤内に癒着がある場合、不妊の原因になったり、痛みが強くなったりします。
例えば直腸に癒着がある場合、排便のたびに腸の痛みが出て排便が困難になったりします。いったん組織同士が癒着してしまうと外から癒着した組織をはがす事はできません。
治療するには手術で物理的に癒着をはがすしか方法がないのです。
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最後に
以上のように、いったん癒着してしまうと大きな治療が必要となります。
子宮内膜症だからといってすぐに癒着が起こるわけではありません。またどの場所で起こっているかにも関係します。
一つ言える事は、子宮内膜症を長年放置するなどすると病気が進行し、炎症を何度も繰り返す事により癒着の原因となります。
症状がある場合は、医療機関で診察をうけ適正な診断のもと治療を始める事が重要ですし、いったん治療を開始した場合、症状が軽減したからといって自己判断で治療を中断、中止しない事が重要です。
こちらに自宅で子宮内膜症の治療ができる方法もあります。
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